歴史研究部 ドイツ軍人慰霊祭に参列 千葉県 習志野への巡検

2023.11.05

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 歴史研究部では11月5日(日)に千葉県の習志野へ巡検に行き、ドイツ軍人慰霊祭に参列してきました。

 1914年に第一次世界大戦に参戦した日本は、中国や太平洋の島々にあるドイツ軍基地を攻撃・占領しました。その際に捕虜となったドイツ兵たちが収容された場所の一つが、千葉県の習志野俘虜収容所です(俘虜 ふりょ=捕虜)。収容所では一定の自由が認められ、オーケストラによる演奏や地元住民との交流が行われていました。収容所の建物は残っていませんが、ドイツ兵の活動を記念する碑が建てられています。

 第一次世界大戦の終結・ヴェルサイユ条約の調印により、ドイツ兵捕虜は解放されましたが、習志野の地で亡くなった兵士たちは、習志野霊園に埋葬されています。部員たちは千葉県日独協会主催のドイツ軍人慰霊祭に参列し、慰霊碑に向かって平和への祈りを捧げました。この慰霊祭には、在日本ドイツ大使館からDr. クレメンス・フォン・ゲッツエ駐日大使をはじめ、駐在武官(軍人)の方々もご臨席なさっています。

 習志野には、明治~昭和にかけて騎兵旅団が置かれていました。今は住宅街や商店街、大学キャンパスになっていますが、そのなかに点在する騎兵旅団司令部跡や旧陸軍演習場内圍壁を訪れることで、部員たちは当時に思いを馳せました。この騎兵旅団の司令官を務めたのが、司馬遼太郎の歴史小説『坂の上の雲』の主人公の一人、秋山好古です。

 騎兵旅団の広大な敷地があったことなどから、日露戦争で捕虜となったロシア兵、第一次世界大戦で捕虜となったドイツ兵が、この習志野の地に収容されました。そして、ソーセージの製法を伝えるなど、日本との交流・結びつきが生まれたのです。

 歴史研究部では国内の史跡を訪れる中で、外国との関係にも意識を向けて、世界の歴史についても触れていきます。
 以下、中学2年生からのコメントです。
中学2年生「今回は色々な碑を回って午前中を過ごし、午後は慰霊祭に参加しました。慰霊祭は来た当初は話ばかりでそういうものなのかなー、と思っていたのですが、音楽が演奏されてからは空気がガラッと変わり、私自身も心境が変わっていました。そこからは私も花を供えにいき、亡くなってしまった人達に対して、優しい言葉をかけることができると思います。」

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